2016年9月21日水曜日

第68回エミー賞。私のオススメ、テレビドラマ。

 先日行われたエミー賞を、やっと見ることが出来たので感想を。出来ればリアルタイムで見たかったのですが、レッドカーペットと表彰式を合わせると3時間程になるので、なかなか見れずにいたのです。
 ちなみにエミー賞とは、アメリカのテレビドラマやテレビ番組を表彰する賞です。日本と違ってアメリカは、テレビシリーズが長々と続くことが多いので、こういう賞があるんでしょうね。だって、日本でエミー賞をやっても、その番組はもう終了していたら宣伝効果はあまりないけど、アメリカの場合は、エミー賞を見て「この番組面白そうだから、見よう!」って思う人も多いはずだし。

Christian Siriano
エミー賞のレッドカーペットは、私の好きなレッドカーペットの1つ。だって、私の大好きなテレビ番組プロジェクトランウェイのティム・ガンが、ファッションチェックをするから。ドレスをチェックするのはもちろんだけど、プロジェクトランウェイのデザイナー達のドレスがあると嬉しいです。
 シーズン4で優勝した、クリスチャン・シリアーノは、レッドカーペットの常連ですが、今回は残念ながら彼のドレスがワーストドレスリストになってしまいました。同じく、プロジェクトランウェイのホストである、ハイディ・クルームもワーストドレスリストに。ですが、ティムはこの2つのドレスに対してはノーコメントで、クリスチャンの他のドレスをとても褒めてましたよ。
Jimmy Kimmel
クリスチャンについて書くと、とても長くなってしまうので、別の機会に。主人が「クリスチャンってそんなに有名なの?」と聞いてくるので「レジェンドなのに!なんで知らないの!!」と言って、長々と彼の素晴らしい経歴について話したのですが、うんざりされてしまったので、またの機会にします。

 今回のエミーズのホストは、 Jimmy Kimmel。夜の情報番組、Jimmy Kimmel Live!の司会者です。もともと毒舌な司会者なので、開始から毒舌の嵐。まずはトランスペアレントでコメディシリーズの主演男優賞にノミーネートされていたJeffreyTamborに、客席まで降りて行ってトロフィーを渡し「これで20分は削れたよね?」と一言。確かに、この後、Jeffreyはこの賞を取るのですが、それにしても「どうせ取るんだから今から渡しちゃおうよ」というのは何とも大げさ。ちなみに、ジェフリーの「トランスベスタイト(異性装者)にも、養子を持つチャンスを与えよう!」というスピーチは感動的でした。
Maggie Smith
  後は、ダウントンアビーで助演女優賞にノミネートされているMaggie Smithに対しては「何で授賞式に来てくれない人を、毎回ノミネートするの?もう、マギーに賞をあげるのやめようよ!」と糾弾。確かに、彼女は今までエミーズに5回ノミネートされていて、そのうち3回は賞を受賞しているらしいのですが、未だに来たことがないらしく。他のアワードには出席しているのに何故?!と彼女を責め、今回も助演女優賞に彼女が選ばれると「ダメダメ!マギー、今回は送ってあげないからね!欲しいんだったら、自分で忘れ物コーナまで取りに来てね!」とジョークを言っていました。まぁ、正直、大御所だし、イギリス人だし仕方ないのでは?とも思うのですが、後日マギーが「行けなくてごめんなさいね、ジミー。もしあなたがそうしろと言うなら、私は次の便に乗って、忘れ物コーナーにトロフィーを取りに行くわ。マギーおばあちゃんより」と言うメッセージを発表したのもお茶目。どうせマギーはまたノミネートされると思うので、次回は是非、賞に来てくれることを期待したいです。

 全体として目立っていたのは、もう定番のゲームオブスローンズやモダンファミリー、シャーロックを除くと、「Mr. Robbot」と「The People v.O.J.Simpson:American Crime Story」、後は、「Veep」も結構ノミネートされてました。脚本賞や監督賞は、ゲームオブスローンズのシーズン6の最終話が独り占め。もう、ゲームオブスローンズはアメリカでは社会現象ですよね。最新シーズンのシーズン6の最終回が放送された夜は、アメリカ中がテレビに噛り付いていたというのも、決して大げさではないと思う。日本では半日遅れで放送されたので、アメリカでゲームオブスローンズの最終回が放送中だとは知らずに、アメリカの友達に電話を掛けた主人。「こんな時間に掛けてこないでよ!ゲームオブスローンズが放送中だって知らないの?!」とピシャリと電話を切られてしまったそうです。でも、確かにあの最終話は凄かった。息つく暇もない感じと、今までの謎が明らかになる感じ。見ていて背筋がゾクゾクしました。イマイチ日本では流行ってない気がしますが(本屋でも文庫本は平積みにすらなって無かったし)、このドラマは本当に凄いです。
 
 私は、「The People v.O.J.Simpson:American Crime Story」は知らなかったし、このドラマが実際に起きたO.Jシンプソン事件についてのドラマだと言うことも知りませんでした。ただ、Gleeを作ったディレクターがアメリカン ホラーストーリーというテレビシリーズを作ったことは知っていたし、このアメリカン クライムストーリーも、その番組の延長線上にあるようなイメージだったので、正直あまり興味が無く。そういえば、いつもYoutubeのトップに出ているなぁ、フレンズのロスが珍しくドラマに出てるなぁというイメージだけでした。ですが、助演男優賞では、ノミネートされた6人中3人がこのドラマから。主演女優賞も、このドラマが受賞ということで、俳優陣の演技の高さは文句なしのようだし(ジョン・トラボルタも出てるしね)、脚本でも賞を取っていたので、かなり本格派のドラマなようです。エミー賞のオープニングも、車のカーチェイスのシーンから始まったのですが、これもO.Jシンプソンの実際のカーチェイスシーンをオマージュしたものだったようです。ちなみに、オープニングでホストのキミーは、エミーズに行こうとしているのに、O.Jシンプソンのカーチェイスに巻き込まれて渋滞にあい、タクシーを降りたところでモダンファミリーのバンに拾われ、続いて「Veep」の総理大臣の車に転がり込むも追い出せれてしまい、結果、ゲームオブスローンズのデナーリスのドラゴンに乗って、会場に到着するというものでした。このオープニングだけで、十分面白いです。
Rami Malek

 後は、「Mr.Robot」主演のRami Malekも独特の存在感で、かなり目立ってました。ドラマではシリアスなイメージの彼でしたが、笑顔も 多く、最初は誰だか分からなかったくらい。若いのに、インタビューへの受け答えが真面目!というのが私の印象ですが、やはりあれだけの演技を熟すだけあって、只者じゃないですね。

 バラエティ部門は、特に目新しい物は無かった気がします。「Saturday night Live」も「Inside Amy Schumer」も「Key&Peel」も、シリーズ化していて定番なので。
黒人と白人のハーフなことを生かした、人種差別ギャグが多い「キー&ピール」。彼らだから言えるギャグも多いし、彼らの中のブラックな部分とホワイトな部分の比較も定番。私は個人的に、彼らのフリートークでよく出る話題の「どっちの方が、より黒人か」という言い合いが結構好きです。見た目から始まって、バックグラウンド、奥さん、飼い犬にいたるまで「俺の方が黒人ぽいだろ?」という競争は、黒人同士じゃ絶対に起きなさそうな会話なだけに秀逸。
変わってエイミー・シューマーは、女性なことを生かしたギャグが多いですね。普段、女性ならみんなが思ってるけど言わないこと、とか、男性が思う女性像の否定とか。最初は「普通に綺麗な人なのに、そんなこと言っちゃうの?!」ていう感じでしたが、最近は太ってきた自分の身体を使って「エイミーに女性としての魅力を感じるか?!」とか自虐ネタが増えてきたきがします。彼女は、アワードの間もギャグを言ったり、ふざけたりと最前列でかなり目立ってました。

サタデーナイトライブで、ヒラリー・クリントンの真似をすることで有名なKate Mckunnonは、コメディ部門の助演女優賞を獲得。スピーチでは「ヒラリー・クリントンに感謝してます」と言っていましたが、その他でもホストやプレゼンター、受賞者が、ヒラリーとトランプについて発言する場面はとても多かったです。冗談半分の物と、トランプをバカにする発言が多かったですが、時期的な物もあって、大統領選挙に敏感になっているアメリカ。日本では、有名人がツイッターなどで、安倍政権の批判をしたりした話は偶に耳にしますが、なかなか生放送で発言は出来ないですよね。生放送で笑いながら自分の政治的見解を言えちゃうのなんかは、自由の国アメリカならではな感じがしました。


今回のエミーズにはノミネートされていませんでしたが、来年はノミネート間違いないのが、こちらの「Stranger Things」。
少し前からアメリカでは話題騒然。私は、1週間で3人もの海外に住む友達に「見た?!やばいよ!」と言われ、アメリカに住む義理の妹からは「は?!見てないの!??」とまで言われたので見始めたのですが、これは本当にやばかった。まだシーズン1の8話しか公開されていないので、見始めるなら今の新作です。
見た人たちがよく言うのが「見始めたら止まらなくて、一気に見ちゃった」ということ。私もその例に洩れずに、3日ほどで見てしまいました。
今回のエミーズでは、このストレンジャーシングスに出ている子供達が、アワードの途中で自転車に乗って、ゲストにピーナッツ&ジャムのサンドイッチを配りに登場したのが印象的。日本のNETFLIXでも既に配信済みなので、こちらはかなりオススメです。
ブレイキングバッド、Orange is new blackに続いての話題作。NETFLIXオリジナルは、レベルが高い物が本当に多い。今回のエミーズでは、同じくNETFLIXオリジナルのアンブレーカブル キミーも注目を浴びていました。

以上が、私個人の今回のエミーズの見所です。正直かなり偏っていますが、新しくテレビドラマを見始めたい人のために、アメリカでの話題作を集めてみました。
私は、「Veep」と「The People v.O.J.Simpson:American Crime Story」は見てみたいなって思ってます。


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