2016年8月10日水曜日

最近のアメリカのティーンエイジャー??

ちょっと前に、主人の友達の娘さんが、お友達を連れてアメリカから遊びにきました。
10日間の彼女たちの滞在中の体験を書いてみました。


正直、アメリカ人の10代の女の子を、2人も泊めるのは少し気が重かったです。今までに2回会ったことがあるけど、私の質問にはYESかNOでしか答えてくれないし、愛想が無いし。2年前に会った時は『私はポテトとナゲットしか食べないのよ!』と公言していてビックリした記憶が。
なんで日本??と不思議で仕方ありませんが、彼女の母親によると「日本のテレビが大好きなのよ!あと、父親が在米中国人だから、アジアの国に興味があるみたい!それに、10代の女の子だけで旅行はさせたくないけど、日本ならあなた達が居るから安心だしね!」ということでした。正直、突っ込みどころは満載だし『日本と中国を、アジアという大きな括りで一緒にしないで』という気持ちと、『娘が心配なのに、東京では会ったことも無い主人の知り合いの家に泊めてもらうなんて、ちょっと違うんじゃない?』などなど私の気持ちは複雑ですが。しかも、本当は東京に長く滞在したかった彼女達が、東京には(主人の知り合いの都合で)1週間しか滞在出来ないことで、『じゃあ仕方ない、残りの10日は熊本にでも行くか、、、何があるか知らないけど』くらいのノリで来るのが、なんだか嫌!しかも、雨続きで何も出来ないし、熊本城は崩れて、阿蘇も土砂崩れの熊本。ウチだって、壁の修復は修理待ちだし、2階のエアコンは雨の影響で付けれて無いし。やっと着工する予定だった庭の施工も、雨の影響で無期延期中。
そんなモヤモヤな私ですが、主人は「いいじゃん、楽しもうよ!意外と楽しいって。」と相変わらず楽観的でした。

でも、実際に彼女が来てみてからの感想は、正直もうギブアップ、、、、。

アメリカからやって来た、K(在米中国人と米人のハーフ、16歳)とS(メキシコ人と米人のハーフ20歳)。2人は従姉妹同士だそうで、見た目もそっくりです。Kのパパが主人の親友ということで預かることになったのですが、この子たち、かなり手ごわい。
本人の自己申告として「野菜、フルーツ、シーフードは食べない」と言うことだったのですが、ソーセージとベーコンも食べません。更には、グラタンもラザニアもミートソースパスタも食べません。毎日、サンドイッチ(マヨネーズとハムのみ)と具なしピザ、ドーナッツを食べてます。日本食や、フルーツを少しでも食べて欲しくて勧めるのですが「私はフルーツは食べないから」と言って、一口も食べてくれません。アレルギーや理由がある訳でも無く、ただ食べないそう。Sは、Kに比べると食べるのですが、野菜はほとんど手も付けません。そして、2人に共通するのが、なぜかお皿に大量に取って、1口だけ食べて残す、というのを抵抗無くやるところ。Sは、辛うじて「お腹いっぱいになちゃったから」とか何とか言い訳しますが、Kに関しては言い訳も無しです。
最初の2日は、信じられ無くて本当に戸惑いました。
何を出しても食べないし、かといって食べたいものも言ってくれないし、行きたいところも無いし、やりたいこともないし。主人と私が仕事で忙しい時は、1日家から一歩も出ずに、Huluでアメリカのテレビを見て過ごしています。
正直、 食べ物の好みが難しいなら、外で食べて来るとか買ってくればいいのに、、、と思うのですが、スーパーに連れて言ってもコーラしか買わないし、近くのコンビニにすら歩いて行かないし、散歩もしないし、、、、本当に何しに来たのかしら?
せめて、忙しい時に少しでも家事を手伝ってくれれば、、、と思っていたのですが、「料理は出来ない」「洗濯は畳んだことない」「掃除もしない」。あげく、4歳の娘に対しても無口なので娘は怖がってしまって、1週間経った後でも2人に近寄ろうとしませんでした。
さすがにお手上げで、Kのママに電話で「日本の物に試そうとしないのが残念だな。後は、娘との距離もなかなか近づかなくて」と言ってみたのですが、「じゃあ、食べれる物リストを送りましょうか?そうしたらご飯作るのが楽でしょう?娘ちゃんには、そっちから先に話しかけるように言ってくれる?うちの子シャイだから、話しかけて貰わないとダメなのよ。」と。
正直、前から子供中心の生活をするタイプの家族だとは思っていたのですが、日本に来ても、私にハンバーガーやピザ、ナゲットを毎晩作れと言うとは思っていませんでした。そして、4歳児の娘に16歳の女の子に対して気を使えと言う当たりも、ビックリ。いやいや、私の娘に毎晩そんなご飯食べさせたくないよ。せっかく野菜も好き嫌いなく食べてるのに、同じ食卓に全く反対の物を食べる子が居るのは抵抗が。

さすがに辛くなって、お友達の香織さん(イギリス留学経験が有り、外国人慣れしている)に泊りがけで遊びに来てもらったのですが、さすがの彼女も「もう放って置きなよ」と言って家に帰ってしまいました。
やはり、何かを勧めても答えて貰えなかったり、熊本を明らかに楽しんでいなかったり。努力しているこちらが虚しくなっちゃうんですよね。

香織さんと私が感じたのは、食育って本当に大切だよねってこと。彼女たちは、家で好きな物を食べる自由を与えられているようで、そのこと自体が私たちからすると、少し信じがたいことでした。
赤ちゃんの時から取る食事。彼女たちは、そんな小さな時から、選択権を与えられて生きてきたのです。食べ物を子供に強制出来ない親。そんな親が他のことに対して、子供に対して強く言えるわけがありません。

そして、何よりも腹立たしいのが、そんな2人を全力で守ろうとする主人です。
我が子の教育に対しては、私よりも厳しい主人なのに、2人のあり得ない行動の数々を「今どきのアメリカの若い子なんて、こんなものでしょ」の一言で済ませるのが信じられない。
しかも、私が叱ろうとすると、必死で止めようとしたり、誤魔化したり、挙句は足を蹴ってまで止めるのです。彼女たちが来て3日目の夜に、我慢できずに不満をぶち撒けました。「今まで叱る人が居なかったのなら、父親の親友として、あなたが叱ってあげたらどうですか?」と。それに対する主人の答えは「あなたは何て心が狭いんだ。10代の女の子なんだし、子供なんだ。初めての海外旅行なんだから大目に見てあげて欲しい。これで海外旅行を嫌いになって欲しくないんだ」。
でも、本気で怒ってくれる大人に、いつかは絶対に感謝するよ?このまま育っていいの?挨拶も出来ない、ありがとうも言えない、家事も手伝えない、食事の作法も知らない。
しかも、16歳ってもう大人じゃん。私が初めてアメリカに行ったのは13歳でした、姉と2人で行ったけど、色んなことにチャレンジしたし、ホームシックにもなったし、日本食が死ぬほど恋しかった。でも、そこでチャレンジして好きになった物は今でも大好きだし、英語が通じる喜びも知ったけどな。せっかくなら2人も同じ思いをして欲しいのに。

主人が次に主張したのは、2人とも学校では上手く出来てなくて、緊張するとパニック障害が出る。そういう子たちが心を閉じたら取り返しが付かないってこと。でも、見てれば彼女たちの心がそこまで弱くないのはすぐ分かります、それに子供じゃないんだから。怒鳴りつけろって言っている訳じゃなく、話してみればって言ってるのに。

数日して、彼女たちの私に対する態度も少しづつ変わってきたけど、感謝の気持ちが無いことは相変わらず。慣れて来て増えたのが、彼女たちが私をKの2歳下の妹の名前とよく呼び間違えること。それだけで、彼女たちの私の位置付けがわかると思います。普段から主人とは英語で話してますが、聞き取れないことだってあるし、急いでいる時は自分でもBroken English(片言英語)になってるなぁって思うことも多々。そんな私に対して、わざとらしくゆ〜っくり喋ったり、子供に言い聞かせるように話すことも。そしてSがよく言うのは「大丈夫よ、私のパパもネイティブじゃないから。私はどんな汚い英語でも理解できるから」。それを繰り返し言われるのって、かなりキツイ。
しかも常に2人は上からなのです。私が用事があって夜出かけるから、ご飯はどうする?と聞くと「え?出かけるの?仕方ないわね、、、何か作って置いてくれれば食べるから」と、こんな感じ。そして、作って置いてもほとんど食べてくれないんですけどね。結局、冷凍ピザが数枚減っているのがいつものパターンです、言うまでも無く、食卓は食べてそのまま。

正直、来る前からかなり彼女達のハードルは下げていたのですが、彼女達の前に来たゲストもたまたま17歳だったので、ついつい比べてしまって。
熊本地震の直後に来たRちゃん(フランスと日本のハーフ)。
熊本地震のボランティアに参加したい!と言って、リュックと長靴を抱えて来た彼女。
どうせ内申書のために来たんでしょ、と汚れた心で待っていた私に対し、東北の震災の時からボランティアとして役に立ちたいと思っていたこと。でも両親に反対されて行くことが出来ず、今回は熊本に私たちが居たので来ることが出来ました、夢の1つが叶いました、ありがとう。と言ってくれた彼女。おまけに、食生活まで美しく、アボカドとトマトたっぷりのサラダが大好きだったRちゃん。どうしてもどうしても彼女と比べてしまっているのです。
Rちゃんが来る前の、彼女のママからのメールでは「人見知りで無愛想。家の手伝いもしないから、お尻叩いてでもやらせてね。」って感じでした。前に会った時は、無口とまではいかないけど、最低限しか答えないイメージ。でも、ママがいないところでの彼女は、何だかのびのびしていてよく喋ってくれました。朝からボランティアを頑張って、夕方からは娘の面倒や家事も手伝ってくれて。フランス語と日本語を話す彼女ですが、英語も勉強中とのことだったので「じゃあ、娘のベビーシッターする時は英語でしゃべってね、そしてたまにはフランス語も教えてあげてね。」という私の無茶振りにも答えてくれました。娘も1日目からベッタリで、帰る時は泣いてしまったほど。

そんな彼女の後だからこそ、彼女と同年代の2人を迎えた時に、そのギャップに衝撃を受けてしまったのも事実。

しかも、この2人ついての事前のママからのメールは「とってもいい子たちなの!あなたたちは、2人が来て家事や育児から少しは解放されると思うわ!迷惑は全く掛けない子達だから安心して!是非、2人にベビーシッターを頼んであなた達2人で出掛けてね!2人とも小さい子が好きで、一緒に過ごすのを楽しみにしてるのよ!」と言うものでした。もう、ここまで行くと詐欺ですよ、、、、。

フランス人とのハーフのRちゃんママは、日本人ならではの謙遜もあって「うちの子は何も出来ないから迷惑かけると思う」と言ったのだと思います。私も、何も出来ないとは思っていませんでしたが、期待感も無く待っていたので、少しのお手伝いでも嬉しかったし、期待を大きく超えて頑張ってくれたことに感動してしまいました。
アメリカ人が身内を悪く言わないのは、日本人の謙遜と一緒で習慣的な物でもあるのですが、「とても良い子だ」と親が言うのだから、少なくとも人様に迷惑をかけるような子では無いだろう、、、と思って待っていたので、母親の話とは真逆な子が来てしまったショックは大きかった。これが前もって「迷惑かけると思う、、、」と言われていたら、私のショックも少しは和らいだのでは?と思ってしまうのですが、アメリカ人がいかに自分の子供を大切に、誇りに思っているかを示すのは、一種の愛情表現でもあるので、そこを日本人的に捉えてしまった私も未熟でした。

でも、なぜ、ここまで自分の子供と姪っ子が見えていないのか?それとも、夏休みに押し付けるために、 手の掛かる子だって隠してた??真実は謎ですが、私は前者だと思います。だって、彼女の親バカ度は私から見るとなかなかの物。

初めての海外旅行を前に、お友達を呼んで送別会を開き、友達を連れて空港に見送りに。その様子は、もちろん細かくFacebookにアップ。旅立つ瞬間の彼女の表情もアップ。飛行機が日本まで飛んでくる間は、ネットで常に追跡してFacebookにアップ。
無事に着いたらまたアップ。
初日から「娘たちが写真送ってくれないから、出来るだけ送ってね〜」とは言われていましたが、送る写真を次々に、私たちと娘たちのタグを付けてアップ、、、いや、娘も自分でアップしてないのをママにタグ付けてアップされるのってどうなんだろう。しかも、「今日は何した?どこ行った?何食べた?」の質問の答えもアップ。
なんか、2人に問題があるのって、2人のせいじゃないかもしれない、、、、って思えてきた瞬間でした。

いや、私は2人のことが許せないんじゃない、、、主人と彼女の母親の対応に、心の底から腹が立っているのです。
なんで甘やかすのか、なんで怒ってあげないのか。それって、結局面倒くさくて逃げてるんじゃないの?向き合えてないだけじゃないの?と思ってしまいますが、ここに来て、娘の子育てについても再度大きく考えさせて貰ったのには、感謝。人生に無駄な苦労なんて無いのさ、、、苦労は買ってでもしろって言うものね。
前にも、フランス人の子育ての本を読んだ後に、その事について熱く書きましたが(そのブログはこちら)、今回の体験を通して、再度アメリカ人の子育てと食生活については深く考えさせられました。

私も、アメリカの食卓で、まともな食事に出会ったことが無いし、40代の主人が子供の頃から既に、冷凍食品が食卓の主流だったと言うから驚き。最近は、昔に比べると食事の大切さは見直されているようですが、それでもまだまだ私から見ると信じがたい食事内容です。
そして、今回我が家に滞在した2人のママが、専業主婦で、子煩悩で、毎日子供の事だけを考えているにも関わらず、子供への教育は全く出来ていない、、、というのも驚きの事実でした。
『フランスの子供は夜泣きしない』の本の中では、食育の大切さと並んで、挨拶の大切さも大きく取り上げられています。『ボンジュール』と言えるか、言えないか。それで子供の価値大きく決まるし、挨拶が出来ない子はタイムアウトのお仕置きを受けたり、泣いてしまうほど厳しく怒られるそう。


私も、挨拶とありがとうの大切さは身にしみていたので、それが全く言えない彼女たちの横で、娘に対していつもより厳しめに挨拶をするよう10日間説教し続けてみました。普段は挨拶をきちんとしていた娘でしたが、この2人に対しては極度の人見知りをしていたので、挨拶やお礼がいつもの様に言えずに、叱りやすかったのも事実。ワザとお礼を言わせる環境を作って、「声が小さい」とか、「目を見て言わないと失礼でしょう。挨拶が出来ない子は、ママは好きじゃないのよ」などなど、娘には少し可哀想な思いをさせましたが、説教し続けてみました。そして、彼女たちが帰る前日。今まで溜め込んでいた大量の洗濯物を頼まれた時。「なんで今までこんなに溜め込んでいたの?何度も洗濯物が無いか聞いたよね?洗濯機の使い方も紙に書いて教えたのに、1度もやらなかったの?明日までに終わるかしら?少なくとも3回は洗濯機を回さないと!」と、嫌味をグチグチ言いながら洗濯した私。ギリギリの時間に終わらせて、洗濯物を渡した時、Kが照れ臭そうにモゴモゴと「Ah,,,,,Thank you, so much!!」と言ってくれた時、隣で主人が感動して涙ぐんでいたことは言うまでもありません。

私も娘が可愛くて、甘やかすことも多い毎日。色んなことを甘く見がちな自分なので、今回の経験で何を学んだことは忘れないように。「可愛い子には旅をさせよう。そして、郷に入っては郷に従わせよう。食事のマナーと挨拶は、きちんと出来る子に育てたい」。





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